武道に興味をもたれ、心や精神力について相談されますが、
はじめにきちんと目的・目標・主体はということを理解しないと
「こんなはずじゃなかった」となってしまいますから、分かりやすく
整理してみましょう。
人間の行動には全て「動機」があり、泣いている赤ん坊にお母さんが
ミルクをあげたりオムツを変えてあげたりしますが、泣くということは
「お腹が減ったからミルクが欲しい」「気持ち悪いからオムツを変えて」
という動機が根底にあり、
「ねーなにプンプン怒っているんだよ?」と彼女が怒っているのは、
一見怒っているという行為だけに意識がいってしまいそうになりますが、
実は「かまってくれなくて寂しかった」という気持ちを「分かって欲しい」
という動機が最初にあるということ。
刑事ドラマでも最初に犯人の「動機」を調べますよね。
見学者や体験者の方々も「何か変えたい」「このまま心が弱いままでは…」
という動機が必ずあり、「自分を変えるには」「心を強くしたい」という行動に移る
「目的」が初めて生まれるわけです。
つまり「動機」がなければ人間は「行動」しないということになります。
勉強しない子供に「なんで勉強しないの!」と、ただ怒っても効果がありませんが、
「お父さんのように将来お医者さんになりたいんだ」という動機があれば一人でも勉強することでしょう。